マンションを購入すると、多くの人は「いずれは価値が下がってしまう」と考えがちです。確かに建物は年数とともに劣化しますし、不動産の価格は一般的に時間が経つと下がっていく傾向があります。しかし、実は中には「買ったときより高く売れた」というマンションもあります。それは一部の限られた条件や立地、タイミングなどが重なった結果ですが、あらかじめそうした特徴を知っておくことで、資産価値の高いマンションを選びやすくなります。この記事では、「購入価格よりも高く売れるマンション」の特徴について、分かりやすく詳しく解説します。
まず最も大きな要因となるのが「立地」です。不動産において「立地がすべて」と言われるほど、場所は価格に大きく影響します。特に駅から徒歩5分以内、都心へのアクセスが良好なエリア、商業施設や病院、学校などが近くにある場所は人気が高く、資産価値も落ちにくい傾向があります。さらに、再開発が進んでいるエリアや、これから大型施設の建設が予定されている地域では、将来的に価格が上昇することもあります。実際、東京や大阪、名古屋の一部地域では、10年前に購入したマンションが1.5倍以上の価格で売れたという例もあります。
次に、マンションの築年数や構造も関係します。一般的に築年数が浅いほど高く売れやすいのは当然ですが、ポイントは「築浅であっても劣化の少ない管理状態の良いマンション」です。たとえば、築10年程度でも、定期的な修繕が行われていて共有部分が清潔に保たれているマンションは、購入希望者からの評価が高くなります。また、構造面では「耐震基準」を満たした新耐震基準以降(1981年以降)のマンションや、断熱性能や防音性能が優れた物件も、価値が維持されやすいです。
もうひとつ注目すべきは、「ブランド力のあるマンション」です。大手不動産会社が手がけるシリーズマンション、たとえば三井不動産の「パークホームズ」や、住友不動産の「シティタワー」などは、管理の質やデザイン性、設備のグレードが高く、購入時よりも価値が上がるケースもあります。ブランドマンションは、購入時の価格が高めでも、人気が継続することで中古市場でも高値が付きやすく、結果的に資産として有利に働くのです。
参考サイト:家・マンションを売却した人たちの地域別の口コミ体験談を紹介
また、「住戸の条件」も価格に影響します。同じマンションの中でも、角部屋や南向きの部屋、眺望が良い高層階などは人気があり、他の住戸に比べて高く売れやすい傾向にあります。例えば、同じ70平米の部屋でも、北向きの1階と南向きの10階では査定価格が大きく異なることもあります。特に日当たりや風通しは、実際に生活するうえでの快適さに直結するため、内覧に来た購入希望者が強く意識するポイントとなります。